上がりきると、1人の女がいた。 ・・・・・・・。 全身びしょ濡れで、歩道橋に足をかけて…… て、おい!! あいつ!飛び降りる気か?? 俺はすぐに止めに入る。 雨にぬれてもかまわねェ。 だけど命だけは助けたいんだ。 あのとき、一つの命を助けられなかったんだから。 俺は必死だった。 こんなに必死になったの初めてかもしれない。