俺は真剣な目で直樹を見つめた。 「お前、女の為にそんな真剣になるの久しぶりだな。でもさ、もう夜も遅いし、風邪うつったら悪いだろ?」 あ、俺、自分のことばっかり考えてた。 直樹の言うとおりだ。 ちらっと時計を見る。 日付が変わる時刻だ。 こんな時も、直樹はいつもの冷静さを出している。 「じゃぁ、明日にする。」 「そうしろ。じゃぁな。」 直樹は俺の頭をポンと叩いて 帰って行った。 …直樹、さんきゅーな。