一条さんは黙って聞いてくれていた。 「一条さんにはこれ以上迷惑はかけられませんので。 出ていきます。」 私は起き上がった。 「待てよ。俺、 迷惑だって思ってねぇよ。」 !!! 「どうして! 他人なのにどうしてそこまで…。」 「さぁ、どうしてだろうな。」 と言いながら、頭をわしゃわしゃかいていた。 一条さんはいったい何者なんだろう。