「.….…オカルト倶楽部」

女生徒が口にした言葉が頭からどうしても離れない暁斗は、授業中にもかかわらず上の空でひとりごちる。

それはそうだろう。

あんなに訳の分からない宣告を受ける事など、長い人生で一度あるかないかの事なのだから。

むしろ普通に考えてあり得ない。

兎に角、そのあり得ない宣告を受けてしまった暁斗の上の空っぷりは、結局授業終了まで続いたのであった。



「行ってみるか……」

次々に帰宅するクラスメイト達をぼんやりと眺めていた暁斗は、意を決するとカバンを手に取り、旧校舎へ向けて歩き出した。