里帰しの3人

「アーテル!?」

「私に良い案がある!」


そこにあったのは、オレンジ色の果実。ギフトリスはこの果実が大好物だ。

そう。私が思いついた案。それは……この果実を持って湖へ向かって走る事。

果実が大好きなギフトリスは、それ欲しさについてくるだろう。

なかなかそううまくいかないかもしれないだろう。だけど、やらないよりはマシだ。

運よく木から落ちた果実を拾い上げ、真っ先にギフトリスの目の前まで持って行った。


「アーテル、無茶だ!」


やってきた私に焦るような声色で、イーシャが私を止める。でも私はやめないよ。