学と南先輩の間にある異様な空気の中、勇気を振り絞って私は言った。
「一緒に帰りましょう!みんなで」
良くやった、自分。
「別に」
南先輩はいいらしい。
「俺はいいぜ」
そして学も。
南先輩が片付けや帰る準備をしているのをみていた。
南先輩は黄色い歓声に手すら上げない。
またそれはそれでクールとモテてしまう原因ともしらずに。
「遅れた。」
他のサッカー部員より少し遅くに南先輩は出てきた。
「じゃあみんなで帰ろーか!!!」
学からの視線が痛い。
目で何かを訴えられている気がする。
でもまぁ気付かないふりをした。
「ちなみに南先輩、家はどっちですか?」
「送る。」
えとー……。
かなり嬉しいです。
けど答えになっていない気がする…。
「じゃあ俺はこっちだから」
学は南先輩に分からないようにウインクした。
それもそのはずだ。
学の家は私の家と同じ方向なのに気をきかせてくれたのだ。
学に感謝…。

