「とりあえず、朝みたいに誰かの後着けて覚えれば?」



「…知ってた…?」


「バレバレ、お前尾行ヘタだな。」


「尾行じゃないもん!ちょっと着いてっただけだもん!」


「まぁどっちでも良いけど…。」


どっちでもいいんかい!

この人は…優しいんだか、素っ気ないんだか…


「ここまで来れば大丈夫だろ?」


いつの間にか大通りまで来ていた。


「あっうん!」


「じゃあな。」


もしかして連れてきてくれたのかな?


私…お礼とか言ってないじゃん!?


明日ちゃんと言わなきゃ…



私の転校一日目はこうして終了した。


家に帰っても誰かわからないアドレスからのメールは山のように届いた。

もう違うクラスっぽい人にも知れ渡ってるし…


数えるほどしかいなかったアドレス帳はたった一日で100件を越えてしまった。