「疲れた」


 生徒会室のソファにダランと横になっている浩貴。


 ここにいるかと思って来た私。


 浩貴は疲れたと何度も嘆いている。



「浩貴」

「あ、麻友・・・」

「飲み物。担任がお疲れって・・・クラス全員にくれた」

「ありがとう・・・」


 そう言うけど、顔は疲れた様子だ。


 そりゃ大変だろう。


 生徒会の仕事をして、学級劇にも出て、また生徒会の仕事。

 準備も大変だったし、よっぽど疲れてるはず。


「お疲れさま・・・」

 そう言って浩貴の頭を撫でた。


 柔らかい髪が指の隙間を通る。


「ん・・・」


 浩貴は優しい顔で笑う。


 あ・・・キュンときた。



「・・・麻友、そばにいて」

「うん・・・」

 
 その言葉を素直に受け入れる。


 私はソファの近くで体育座りをしする。



 ・・・疲れて眠くなってきた。



 浩貴も寝てる。


 早。



  
 少し薄暗い空。


 その空を少し見つめると、私は目を閉じた。