―――文化祭当日。
静かなエンディングの曲をやめて、ポップな明るい曲をかけ、ボリュームをぐいっとあげる。
カーテンコールだ。
ナレーターが次々と役者、裏方の紹介をしていく。
私も音響の紹介の時はステージの上に立った。
カーテンコールが終わって、BGMを切る。
これで2年5組の学級劇終了だ。
「お疲れさま!!」
「うん・・・ありがとうー」
シンデレラの衣装を来た由梨は、ふぅっと一息つく。
隣には王子様の服を来た向井くん。
「お疲れさま、向井くん」
「大木もお疲れ」
「劇最高だった!」
「だろ?」
「だよね」
なんて言って3人で笑う。
「麻友」
「あ、浩貴」
「音響の方お疲れ」
「うん」
「松竹と向井もお疲れ」
「どうも。仲谷くんも裏方と生徒会お疲れさまでした」
「生徒会はまだ終わってねぇけどな」
「頑張れ」
「あぁ、じゃぁ麻友いってくる」
私は走っていく浩貴の背中をぼんやりとみつめた。
裏方やったあとで、また生徒会とか大変なんじゃないかな・・・。