「麻友、文化祭で学級劇するんだけど、何する?」
由梨が紙を片手に私に尋ねる。
紙を見てみると、書いてある内容は学級劇の役割。
「んー・・・音響ってとこに書いといて」
「アンタやる気ないわねぇー。仲谷がもし役者だったら・・・」
「生徒会で忙しいから、文化祭は裏方しかしないって」
「もうリサーチ済みなんだ」
浩貴が裏方なのなら、私も裏方で十分だ。
劇はシンデレラをやるそうで、ド定番だなと思った。
シンデレラの役は由梨が当選。
王子役には狙ったように向井くんが当選した。
おめでとう。
そこのバカップル。
悔しさから毒づいた。
そういうマンガみたいなバカップルてきなことしてみたかったなぁ。
恥ずかしいと思うけど、いいな。
マンガばっかりよんでて、頭がちょっと乙女脳になりすぎただけか。
いいよいいよ、裏方頑張りますよ。
「由梨、主役ファイト」
「ありがとう」
堂々とした、目立つのも嫌いじゃない由梨は、主役にピッタリじゃないか。
せいぜい頑張ってね。
悔しさから、なんとなく心から応援できていない。
・・・うぅ、ちくしょぅ。。。(´;ω;`)