「改めて、全部見せるとか・・・恥ずかしいじゃん」

 少し涙目で、ギュっと自分の肩を抱く。

 仲谷くんは、私のあごを指でグっとつまむ。

 そして、舌先で涙をすくいとった。


 あ、優しくしてくれんのかな。

 とか。


 期待した私がバカでした。


「でもオレは。ヤリたい。お前の裸・・・キレイだったしな」

「なっ」

 手をあわせて、お互いガシっとつかみ合い。

 いや、もう取っ組み合い状態。


 どっちも引かない状態です。


「ヤらせろ!」

「いやだぁぁぁ」

 生徒会室での男女の言い合い。

 しかも取っ組み合いプラス。


 何て光景だろうか。

 自分で客観的に想像して笑いそうになる。


「・・・なら、どうしたらヤらせてくれる」

「・・・・・・どうしたらって」

 ヤリたいだけなの。

 私の存在価値は体だけなの?


 とか、少し思っちゃうじゃん。


 愛情表現は・・・エッチだけなの?