「ふぅ・・・」

 湯船に浸かって、一息。

 何か、いい日だったなぁ。

 色々と。

 こんな日が、後9日かぁ・・・。


 案外、楽しいや。


 ご飯、おいしいって食べてくれる未来の旦那様がるし(笑)


「あ、あがったよ」

「おー・・・じゃ。お前、母さんの部屋使って。荷物置いた部屋な」

「え・・・うん」

「そこにドライヤーとかそろってるし、髪とか乾かしてそこで寝て。オレも適当に風呂入って寝る」

「あ・・・うん」

 何か少し期待外れ・・・かな。

 何か張り切って、すごい可愛い下着つけてるんだけど。

「もしかして、期待外した?」

 クスっとイジワルな顔。

「なっ!?」

「えろいこと、まだ。しないから」

 頭をポンポンと叩かれて、優しく笑われた。


 私、仲谷くんをあきらかに見くびっていた。

 すぐえっちする人かと思ってた。

 だって、家に2人きりだし。


 でも、少し考えてくれてるのかな。


 仲谷くんのいなくなったリビングに少し立ちすくんで、ベランダに出た。

 夏の夜の涼しい風が、私のまだ濡れている髪をなびかせた。


 ベランダから見下ろす景色は夜の街らしく、ネオンで光っていた。