「うめぇ」

「よかったぁ・・・」

 カルボナーラをおいしそうに頬張る仲谷くんを見てホっとする。

 さっき急いで作ったパスタは、多分失敗せずに成功。

 まぁ、けっこうおいしいんじゃないかな。

 仲谷くんからは花丸をいただきました。


「未来の嫁さんが料理上手いといいな」

「へ?」

 カシャーンと、フォークが金属らしい音を立ててからっぽのお皿の上に落ちた。

 今、サラっとプロポーズですか?

 み、未来の嫁って・・・!!

 
 よ、嫁???


 嫁という文字が、頭の中でイッツメリーゴランド。


「だって、将来結婚したら嫁だろ・・・?」

「は・・・へ??」

 驚きで、ろれつが上手く回らない。

「だから、お前は“仲谷麻友”だな」

「・・・・・・」

 プロポーズ・・・て、とっていいんだろうか。

 プロポーズ、プロポーズ。


 いきなりすぎてよく分かんない。

 驚きで、ろれつの回復不可能。


 最終的に、耳元で


「仲谷麻友さん」


 って囁かれてノックアウト。