「この後、授業何だ?」

「あ、国語」

「受けとくかな・・・」

「え、何で」

「・・・そりゃ、席はお前の隣じゃねーから、イヤだけどさ。同じ空間にいるってだけでも嬉しいもんだろ?」

 そういう・・・もんなのかな。

 分かりません。

 まだ、私には分からないことが多すぎるよ。


 私は、クイっと顔を上げた。

 その時、仲谷くんと目が合って。

 
 まじまじと仲谷くんの顔を見つめた。


 やっぱカッコイイよねぇ・・・そりゃ、女子にモテるよね。

 どうしよっかな、もしすっごい可愛い子とかに告白されたら・・・OKとかしちゃうかもだし。

 あぁぁぁぁぁ、心配性な自分ー!!!


 まぁ、仲谷くんは。

 当然女子にモテモテでありまして、告白を山ほどされてきましたが。

 最近、大木さんが彼女になってからというもの、大木麻友はオレの彼女だ。と、堂々と宣言したため、今では告白は少なくなっています。


 だから、大木さんはそんなに心配しなくていいと思うんですが・・・。


 全く、心配性ですよね。



「・・・あの、私はいつまでこの体制・・・?」

 うつむくのをやめたものの、腰に仲谷くんの手が回っており、身動きできません。

 さっきの生徒会室での状況と、変わったようで、あまり変わってないような。


「なな、仲谷くん。もう授業・・・」

「後、5分はあんだろ?」

「でも、人が見てるんで・・・」

 廊下のド真ん中で、昼間っからイチャついて、人の目にとまらないわけはなく、人々にガン見されております。


「別にいいじゃん。見せ付けてやろーぜ」

 イジワルだ。

 と、心で思いながらもちゃっかりと、仲谷くんにギュっと抱きつく私。

 やっぱ、振り回されてる。