「お気に召した?」
「わっ」
後ろからギュっと抱きつかれて、少し前のめりになる。
そして、ゴロゴロといった猫みたいな感じで私に甘えてくる。
「・・・ねぇ、ご飯とかってどうするの」
私の素朴な疑問を仲谷くんにぶつけてみる。
お母さんとかがいないのなら、ご飯・・・作る人いないよね。
「・・・考えてねぇわ」
「ノープランですか!?」
「・・・適当になんか買ってくっときゃどうにか生きれんだろ。いざとなれば、そのヘンの誰かラチって飯つくらせりゃいいだけだろ」
なんちゅー考えをお持ちなんですか。
「いいよ、私が作る」
私は少し呆れ顔で、ポケットからゴムを取り出して、風になびく髪の毛をひとまとめにくくる。
そして、キュっと腕まくりをした。
「お前、作れんの?」
「・・・女子って普通作れるもんでしょ」
「どんな普通を信じてるんですか」
「冗談冗談。料理好きだから作れるよ」
お昼ご飯、今から作ったら丁度12時ぐらいになるかな。
パスタでも作ろうかな。
カルボナーラとか。
「ね、食材ってありますか?」
「食いモン・・・冷蔵庫開けてみて」
何か、人の家の冷蔵庫開けるって抵抗いるんだよね。
ま、許可もらったことだし、開けるけど。
あ・・・冷蔵庫までバカデカイ。
ガパっと音がして冷蔵庫を開ける。
「・・・終わってるね」

