「ネックレス!」

 しかも、あの店で私が欲しいとか思ってたやつだ。


「以心伝心・・・?」

「は?」

「これ、欲しかったやつなの」

「そうなんだ。オレは、これ麻友が好きそーだなって感じで」

「そうなんだ、ありがとう!」

 つけようと思って首の方へ手を回してみるが、髪が邪魔して・・・

 うっ、上手くいかないっ・・・。

 悪戦苦闘していると、みかねた浩貴がネックレスをひょいっと奪う。


「オレがつけるから、髪、あげて?」

「すいません」

 手を髪の内側にいれると、グっと持ち上げる。

 少しうなじがスースーする。


「・・・うなじエロ。舐めていい?」

「え!!??///」

「嘘だよ。ばーか」

「・・・・///」

 ちくしょう・・・。


「はい、ついた」

「ありがとう」

 胸元で小さな星が揺れる。

 小さく輝いていて、すごく可愛い。

 
 嬉しい!

 めっちゃくちゃ嬉しいです!


 その気持ちを伝えようと思って、くるっと振り返ると、意外な近さにいたもんだから、少し後ずさった。

「何?」

「あー・・・えっとね。すっごく可愛くて、すっごく嬉しい! 浩貴ありがと、大好き!!」

「・・・どういたしまして」

 浩貴があまりにも優しい顔をするものだから、さすがにひるんだ。

 その顔はずるくないかな。

 昨日の事態も許してしまいそうになる自分がいる。