「・・・なんだこのメンツ」

 生徒会室には、私・浩貴・由梨・向井くんの4人。

 私と浩貴が2人でいるとこに、由梨と向井くんの2人がやってきたのだ。

 そんなお昼の時間のこと。


「いいじゃん。仲谷のせいで、私は麻友とあんま一緒にご飯できなくなったんだから!」

「彼氏のが優先だろ」

「いや、友達!」

 浩貴と由梨はにらみあっている。

 火花が散る光景がなんだか見えてくる。


 その光景を見ながら、私と向井くんは顔を合わせてため息をついた。


「だったら・・・次の日曜、私は麻友とデートするから!」

「な!?」

「いいでしょうが、1日くらい」

「その日はオレと麻友がデートすんだよ」

「てか、由梨。その日オレとデートするって言ってたじゃねぇか」

「だって、私も麻友といちゃつきたいの!」

 ・・・疲れるなぁ。

 この言い合い見てるだけで。


 いや、私は蚊帳の外の立場ではないのだけど。

 むしろ、蚊帳の中、中心にいる人物だと言っても過言じゃないのだけど。


 でも、この言い合いを止める気にもなってこない。


 無気力だぁ・・・。


「おい、由梨。オレとのデートなしにする気かよ」

「うー・・・。じゃ、Wデートしよ」

「は?」

 Wデートという言葉には、私も反応してしまった。

 そんな試みは初だ。


「そしたら、真とのデートもできるし、仲谷は麻友とデート出来るし、私は麻友と一緒に入れるし。一石三鳥??」

「・・・・・・」


 呆れたようにため息をつく浩貴。

 そして、一言言い放った。


「絶対無理」