「・・・副会長の指をくわえた口で、キスはしないでください・・・」

 そこは譲りません。

「なら、麻友が消毒して」

「え・・・」

「口の消毒は口でお願いします」


 そう言うと、目を閉じて少し首を傾けている。

 くっそー~・・・。

 なんか逃げられた気分。


 ていうか、消毒って・・・キスするのと変わんないじゃん。



 そう思っても、私は最終的にコイツのいいなりになるのは自分でわかっていた。





 私は目を閉じると、背伸びをした。