「おぉ、プール日和じゃんっ!!」

 バスタオルをばさっと、取って太陽の日差しをめいいっぱい浴びる由梨。

 スクール水着からのびた手足がキュっと細くて、身長も高いもんだから・・・。

 私は体にかかったタオルをキュっと握る。

 由梨はスタイルがめちゃくちゃいい。

 
 私は、更衣室から未だに出れない。

 
 だって、由梨みたいにスタイルよくないし。

 胸だって・・・そんな・・・・・・ちっさいいし。


「もぉ、麻友。いつまでそこでウジウジしてんの」

「だ、だって・・・」

「・・・・・・ったくぅ・・・」

 由梨に腕をグイっと引っ張られて、更衣室から強引に引っ張り出された。

「やん。麻友可愛いじゃーん」

「か、可愛くないよぉ・・・」

 あぁ、早く水に入ってしまいたい。

 そしたら、人にそんな見られないし。


 せめて、もう少し胸が成長してからならよかったかも・・・。

 
 あぁ、早く水に入らせて~~~



「きゃぁぁ!!! 浩貴ちょうカッコイイじゃん!!」

 浩貴・・・。

 あ、仲谷くんのことだ。


 下の名前なんて呼ばないもんだから、一瞬忘れかけてた。


 その声のする方に視線を向かせた。


 少し、発狂しそうになっちゃった。

 てか、叫びそうになっちゃった。



 ほどよく筋肉のついた手足に。

 ムダな肉のない腹筋。

 スラっとしていて、すごくキレイ・・・。


 仲谷くんの体なんて、初めて見た。


 あぁ、体までカッコイイんだ。