「他に女の子がいるなってのはなんとなく気づいてたんだけどね、夏休み終わる頃くらいに彼氏に別れてくれって言われて」

聞きたくない

「私、彼とキスくらいしか出来なかったの、怖くて」

言うな

「それが嫌だったんだって。
私すごい後悔して....」

....聞かせないでくれ……

「私が、その、…エッチしたら…また好きになってくれるかな…って」

杏奈は号泣してたけど泣きたいのはこっちもだった。

杏奈の発言があまりにも酷だった。

でも少しでも俺に可能性を与えたくて


「…じゃあ、俺とすれば?セックス」


震える声を抑えて小さく言った。