頭をくしゅくしゅと掻いた。俺はこんなに考え込むタイプじゃなかった。

 こんなふうに変わったのは、つぐみのせい。余裕のある振りをするのも、もう無理だ。

 今日、それを言おう。素直な俺の気持を言って、少しでも彼女が変わるのであればいいのだけれど。

 とりあえず、いろいろと用事をし、服を着替え、髪をセットし、準備をした。

 携帯を手に取り、彼女へと電話を掛けた。

「もしもし?」

「今どこ?昼から大学ないのか?」

「今大学を出たところだよ。大学昼からは受けるのがないから。準備出来た?」

「あぁ。どこに行けばいい?」

「じゃあ、新しく出来たショップの前は?ノアーツの近くの」

「分かった」