昼の忙しい時間を抜けた頃、つぐみが居ないことに気が付いた。

「理沙ちゃん、つぐみ帰った?」

「えっ?あれ、本当だ。圭斗の休憩まで居るって言ってたのに」

 理沙ちゃんはキョロキョロ辺りを見回したあと、首を傾げて不思議がっていた。近くで洗い物をしていた遥に尋ねると「店長が何か話し掛けてましたよ」と言っていた。

 店長か・・・。もうすぐ休憩時間になるし、聞きに行ってみるか。