「遥君相変わらず遅すぎるね」 「店長が言っても聞かないんだからすごいよな。」 この店の店長は怖い。とにかく怖い。 「さっ、さっさと掃除して、準備始めよ」 腕まくりをして、理沙ちゃんは布巾を持ちグラスを拭いていく。開店時間まであと10分。そんな時裏口の開く音が聞こえた。 「おっはよーう。圭斗居る?」 「店長、おはよう。何?」 「何じゃないわよ。あんたまた?」 荷物を乱暴に置きながら、俺を叱ろうとしている。