つぐみは小さく首を左右に振った。 「これ以上同じこと言わせないでくれよ。最後くらいは物分りよく居てくれよ」 「・・・嫌。最後なんて嫌」 涙が頬を伝い始めた。 「ううん、これが最後。終わりだよ」 俺の右腕をつぐみは両手で握った。 「お願い。そんなこと言わないで」 「いい加減にしてくれよ。そう言って、また繰り返すんだろう?俺はそんなに都合のいい男じゃない。限界なんだよ。ヤった浮気よりも、知り合いにキスされてる事の方が、俺はきつかったんだ。おまえに分かるか?」