恋のはじめ





「沖田さんの部屋はどこだ!?今道に迷ってて!!」





言って気づいた。






しまった!!






再び膝をつき倒れこむ咲希に、土方は顔を顰めて見下ろす。






「何だ。お前迷子なのか?」






いやだ。


こんな奴に見下されたくない。






咲希は思いのまま否定した。






「違う!!別に迷子なんかじゃっ!!」





だが、一度「迷った」と口にしたため、強気で叫んでも効果はなかった。