今まで見せなかった咲希の甲高い声が小さく響く。 「女の力は精々こんなもんだ」 ギリギリまで顔を近づけ、男と女の差を見せつける。 「分かったか・・・・」 静かに言うと、咲希は諦めたように力を抜いた。 同時に斎藤も咲希に自由を許す。 「一応聞いておく。何故女のお前がこんなところに居る」 咲希は斎藤の言葉に唇を噛み、腰の小刀を握りしめた。 「私の父は、新選組に殺された」