静かに腰の小刀を構えた。 声の主が段々と近づいてきて、その姿が月の光で照らされた。 構えた刀を男に向ける。 まるで、二年前のあの日のようだ。 だが、男は冷静に咲希に刀をしまわせた。 「別に何もしない。そんな物騒な物は直せ」 咲希は警戒しながらも、刀を腰に収めた。