先生をチラリと見ると、先生は大きな口を開けて、ははは、と笑った。
「二階堂は、髪が焼けてるな。もう少し暗くしてこいよ」
先生の笑顔を見たとたん、心臓が、どくんどくんと反応する。
おまけに、目を細めたままの先生と目が合ってしまったものだから、心臓の動きは余計に激しいものになる。
「……おぉ、篠田か。誰かと思ったら。
眼鏡だと雰囲気かわるもんだな」
「………ぁ、」
カァッと熱くなる頬。
なんて言えば……。
なんて返せば……。
「そこの3人。スカートの丈、おかしくないか?式の前までに直しなさい」
返す言葉を考えているうちに、先生の視線はもう他の生徒に移っていた。
またもや自己嫌悪に陥る。
これじゃあ、またモヤモヤしてしまう。
なんだか厄介なところに迷い込んだ気分。
ゴールが見えなくて。
ただひたすら歩きまわらなくちゃいけないような、そんな感じ。



