中等部に上がると、それまで低めだった身長はぐんと伸びた。 成長期とはいえ、真郷と目線が変わらぬようになったのは本人も嬉しそうだった。 変化はそれだけではない。 やんちゃな性格はどこへやら、彼は別人になったように大人びた。 小夜子や真郷に対しても、無愛想な態度をとることさえあった。 しかし、表向きはそうであっても、根本的な優しさは変わらないことから、二人は変わらず親友同士だった。 「──なぁ、真郷」 「ん?」 帰り道、夏哉が突然、歩みを止めた。 真郷も立ち止まり、夏哉を見る。