償いノ真夏─Lost Child─


所詮、自分も中学生だ、と真郷は痛感した。


「行こうか」


小夜子の手を引けば、彼女は笑って頷いた。

本当はラッキーだと思った。

ただ、遠くの方で夏哉を羨ましくも思った。

姉弟だから、許される。
姉弟だから、許されない。


その曖昧な曲線は、どこへ続くのだろうか。