* 二日ぶりの学校は、何となく気だるいものだ。 この休日、妙な事が起きた所為で、家に居るのが落ち着かなかったのも確かだが。 「おはよ、真郷」 校門の前で声を掛けられ、振り返れば夏哉と、隣には小夜子が居た。 「あ、おはよう」 そう返事をすれば、小夜子も笑っておはよう、と返した。 「オレは職員室寄らないといけないから、先行くわ」 じゃあ、と片手を上げ、夏哉は真郷の隣をすり抜けて行った。 彼なりに気でも遣ってくれたのだろう。残された二人は、どちらともなく並んで歩き出した。