同情、それが彼にとってどのような意味を持つ感情なのか。
「──誰からも見捨てられて、孤独で、生まれたことを祝福されずに死んでいく。弱い生き物は、みんな同じだから」
淡々と、表情を固めたまま、真郷は続けた。
「動物を飼うなんてのは人間のエゴだ。……けど、必要とされて生きるのと、必要とされずに死ぬのは違うだろう?」
なんて、哀しい目をするのだろうか。
夏哉は凍りついたように、ただ淡々と真郷が紡ぐ言葉を受け止めていた。
「俺と同類だと思った。だから、コイツが死ぬまで一緒に居ようと思った。全部、俺のエゴだよ」
言い終えて、真郷は何となく力が抜けたようだ。
そして次の瞬間、夏哉はそんな力無い真郷の頬を思いきり張った。
「──真郷!」
力強く、真っ直ぐに、夏哉の声は真郷を貫く。



