小夜子と夏哉のことは気掛かりだが、友達とはいえ部外者であることには変わりないのだ。 自分に出来ることなど、たかが知れている。 「……やめよう」 きっと次に会うときは、いつもの二人だろう。 いつもの日常に戻る。 その時は、普通に笑って、過ごせば良い。 それが、お互いにとって一番良い距離のはずだ。