ピアニストと野獣

「何が―――」
「沙羅発見ー!!」


「ふぇ!?」


あまりの大声に思わず変な声を上げてしまった。


――てか聞き覚えのある声…。


勢いよく振り返ると


「空!!」


走ってきたかと思えば陸を連れてそのまま隅まで走っていった。


「…。」


何?

どういう状況?


一通り話終えた二人が帰ってきた。


「――何話してたの?」


「「別にー。」」


そう言って、そっぽを向いた。