ピアニストと野獣

私はアホな陸をほって、人通りの多そうな道を探しに行った。


「どこ行くんだよぉ!」


「人を探しに行くの!」


相変わらずマイペースな陸。


━━何かなぁ…。


「陸さぁ、全然空と似てないよね。」


「えっ?」


ポカンとする陸を見て、私はまた言ってはいけないことでも言ったのかと思った。


「えっ?あっ…ごめ…」
「まじスゲェ!!」


「!!」


陸が突然大声を上げたから、私は思わずビクッとしてしまった。