ピアニストと野獣

「…。」


「…話してよ!」


うっかり口を滑らしてから、ずっと尋問されている。


もっぱら私は無視しているけど…。


――やっぱり話さないと解放してくれないよね…。


「――実は、この制服がダサくて着たくないって思って、従姉に貰って着てたの。」


私はさらっと言った。


「「はぁ!?」」


双子は揃って呆れ顔をした。