ピアニストと野獣

「制服も買えないような貧乏がJPになれないだろ。」


ナチュラルに酷いことを言ってるよ…。


それより、制服が家にあることは黙っとこ。


うっかりJPにでもなったらピアノどころじゃなくなる…。


「私、もう、いいですか?」


早くお弁当が食べたい。


「俺は別にお前に用はないが?」


東藤さんがスプーンを持ったまま答えた。


「用があるのは俺!
用って言うより、一緒にランチを食べようかなって!」


西園寺知秋か………