ピアニストと野獣


そんな私の言葉に目を輝かせた。


「え?俺のイメージってどんな?ねぇ、言って言ってー!」



「…。」



なんかエサを欲しがるワンコみたい…。



「西園寺も言ってよね!」



うんうん!


とビックリするくらい首を縦に振る西園寺を見てから口を開いた。



「えっと…。最初に見たときは紳士的だなって思ったけど、すぐに寒い人だ…って思った。」



「寒い…。なんでだよ!」



「思い出しただけでも鳥肌が…。」



そこまで言って私は笑った。

ふてくされていた西園寺もつられて笑った。



「それで?…今の俺は?」



今――――…



「今は…。色んなことに…特に人の気持ちによく気がついて、実は頭がいいのかなって思うけど、やっぱりアホなんだって思う。」



「ア、アホ!?」



「あ!ホントに今さっき気付いたけど、ワンコみたい!」



「…。」



ニコッと笑う私に対して、「アホなんだ…」と落ち込む西園寺。



「西園寺の番だよ?…私のイメージは?」