「――授業に出なくていいの?西園寺。」
私を救ってくれたのは他でもない一応私の婚約者である西園寺知秋である。
「いいよ。教室に行ってもどうせ今さっきの沙羅みたいになるのは目に見えてるからね…。」
そう言って隣にいる西園寺は遠い目をした。
つーか自分が巻いた種だろ!!
巻き込まれたのは私だよ…。
「西園寺のばーか。」
「……バカって言った方がバカなんですよー!」
もう!
どうしたらいいのよ!
「何で私なのよ…。西園寺家に嫁ぐならもっと金持ちのご令嬢がいるでしょ。」
「だから母さんが…。」
「別に養子でもいいでしょ。」



