「まぁ、結婚はいつでもいいから、婚約のこと考えて。私は沙羅ちゃんの味方だから。」 私はその言葉が嬉しくてお母様に抱きついた。 「西園寺はどうでもいいです!むしろ私を娘に!」 「沙羅~!パパは悲しいぞ~…。」 「あ、お父さんいたの?」 振り返ると半べそのお父さんがよたよたしながら歩いてきていた。 「お父さんはあのオケで一生懸命指揮してたぞ?気付いてなかったのか?」 「…まぁ、見ないからね。」 「ひどー!」 お父さんとそんな言い合いを繰り返していた。