ピアニストと野獣


『えー!!それ本当なの!?』



『かなり確かな情報よ?』



『へー。ちょっとショックね…。』



――えっと…。



私はコクるコクらない関係なく玉砕ってこと?



でも噂だし。


西園寺に確かめてみないとわからないよね…。



そんなとき後ろから声が…



「沙羅!!」



「あ!ひ、久しぶり!」



思わぬときに西園寺本人登場ときたものだからうっかりどもってしまった。


西園寺はそんなこと気にするでもなく、続けた。


「うん。てか今さっき何で目をそらしたの?」


「え?目、合ったっけ?」



とりあえずとぼけてみた。