「おう!食べる食べる!」
西園寺のバカっぽい返事を聞いて私は歩き出した。
イカ焼きとかたこ焼きとかの匂いがする。
あー…
何食べよっかなぁ…。
「ねぇ、2人は何食べ――」
「「…ん?」」
2人の様子を伺おうと振り返ると、なぜかもう色々な物を買っていて、口をいっぱいにしていた。
「な、何でもう買ってるのよ!!」
裏切り者め!!
てかあの短い時間で何でこんなにも買ってるのよ!
ブッスーとしていると、西園寺が私にイカ焼きを渡してきた。
「イカ焼き好きだろ?」
「うん…。ありがと。」
――この前イカ焼き好きってサラッと言っただけなのにな…。
不覚にもちょっとキュン…。となりながらもイカ焼きにかじりついた。
それをどう感じたのか知らないけど大ちゃんがたこ焼きを渡してきた。
「さっちゃんタコも好きだよな!?」
「え…?べ、別に…。」
特に好きではないけど…
「で、でもたこ焼き食べたかったの!ありがとう!!」
あからさまに落ち込まれたら貰うしかないじゃんか!



