ピアニストと野獣


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「さてと!…もう帰ろっか?」




陽も陰ってきて、空が少し赤らんできている。



今日は色んなことを話したなぁ…。



昔の話や、今の話。



お母さんのことも言ったし、


好きな人の話もした。



大ちゃん、ずっと好きな子がいるんだって!



誰だろ~?


とか思いながら私はベンチから立ち上がった。



「…。」



「何してんの?ほら、帰るよ!」



そう言って、私は手を差し伸べた。



ギュッ――



握ってくれたのに立ち上がらない大ちゃん。



え?


何?



「大ちゃんどした―――」



「俺、さっちゃんが昔からずっと好き。」




「………え?」