「―――ねぇ、さっちゃんは知秋って人が好きなの?」
「ぶはっ!!」
突然意味不明なことを言い出すから私は思わずお茶を吹き出してしまった。
この前陸にも同じことを言われたぞ…?
「何で私が西園寺を好きにならないといけないのよ。」
取り出したハンカチでお茶を拭き、コホン…と一つ咳をしてから私は改めて口を開いた。
「よく言われるけど、私は西園寺を恋愛対象として見てません。」
「え?そうなの?」
「確かにかっこいいし、気が利くし、今時の高校生にしてはよくできてると思うけど…。」
「――けど…?」
私は軽くため息を吐いた。
「――けどね、あいつはバカなのよ!」
「は?」
大ちゃんの抜けた声を気にすることなく私は勢い良く続けた。
「だってここに来たのもあのアホの突然の思い付きで来たんだよ!?意味もなく拉致られたんだよ!?ホンット意味わかんない!」
持っていたペットボトルが握り潰れそうなくらい熱弁してしまった…。
チラッと大ちゃんを見ると何とも言えない複雑な顔をしていた。



