ピアニストと野獣


「何で?」と言わんばかりの顔をする大ちゃんに私は蹴りを一発入れた。




「━━ったー!すぐ蹴るクセ直しなよ!」



「じゃあ、アンタは優柔不断なところを直しなさい!」



睨み合う私たち



だけどすぐに笑顔になった。



「もう、子供の頃に戻ったみたい。」



「たしかに!俺、さっちゃんに泣かされた記憶しかねぇし!」



「ちょっと……それは言い過ぎじゃないの?」



「言い過ぎじゃないし!」



私たちはそんな押し問答を1時間近く続けていた。