ピアニストと野獣


ま、まさかとは思うけと…。



「おばさん?」



店員さんは「え?」と言って顔を私に向けた。



釈然としない顔をしていたため、私は


「沙羅です。」


と自己宣告をした。



「え!?…さ、沙羅ちゃんなの!?綺麗になったわねぇ!ちょっと!大輝!沙羅ちゃんよ!!」



嬉しそうに私を見ているこの女の人は、大ちゃんのお母さん。



つまり、ここSHINEは、大ちゃんが働いているお店だったのだ。



なんか、つくづく世界は狭いなって思うよ。



そう感じたとき、彼がキッチンからひょっこり顔を出した。



「さっちゃん!」