ピアニストと野獣


――――――――――――……


「はぁ~…。」


そしてコンクールは昨日あり、なんと!!



一次予選で落ちました。



「はぁ…。」


その時のことをまた思い出し、再び意気消沈…。


「―――!?」


何か微かに聞こえる声。


誰か分かるけどほっと「沙羅ー!!」


「ギャー!!!!」


予想外な展開で、先程まで微かに聞こえていたのは西園寺の私を呼ぶ声だった。


その声は確かに1つ下の階から聞こえていた。


なのにいきなり後ろからの本人登場!


心臓が口から出るかと思ったよ…。


まだ心臓の(痛いくらいの)ドキドキが治まらないのに、西園寺は興奮したまま、更に私の心臓を痛め付けることを口にした。




「沙羅って、今度お見合いするの?!」