ピアニストと野獣

「「気にすることないよ!」」


南城の双子は西園寺知秋をズルズルと引きずって椅子に座らした。


「私達はあなたのピアノを聴きに来たの。」


そう言うと微笑んだ。


彼女は“西園寺千夏”さん。


二年生で、私の一つ上。


「西園寺千夏さん…。」