ピアニストと野獣

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あれから午前中の授業も終わり、お昼休みに――――


「沙羅♪今日は一緒にお昼食べよーぜ!」

「嫌。」


珍しく陸が私を誘いに来たが、私はきっぱりと断り楽譜とお昼ご飯を持って音楽室に向かおうとした。


「残念。強制連行だから。」


「は!?」


私が振り返る前に、陸に腕を掴まれ問答無用に連れていかれてしまった。



「ちょ――!?イヤだぁーー!!」