やっぱり、レイジは狡い。 というか狡賢い。 バカな振りをしているだけで、本当は抜け目がなくて計算高くて、ものすごく理知的なんじゃないだろうか。 今となってはそんなこと、どうでも良いんだけど。 「いいよ」 私が答えると、レイジは酷く驚いたみたいで目を丸くしてマジマジと私を見た。 自分が言い出したくせに、なんだよ、と少し不満に思う。 すぐにレイジは伏し目がちに苦い笑みをこぼして、 「そこまでして、別れたいかよ」 独り言のように呟いた。